はじめに
英検準2級のライティングには、2024年度のリニューアルで「Eメール」問題が加わり、既存の意見論述(英作文)と合わせて2題構成になりました。Eメール問題は、答える内容がはっきり決まっている分、指示を1つでも落とすと大きく失点する問題です。
この記事では、日本英語検定協会(以下、英検協会)の問題冊子と公開資料をもとに、準2級Eメール問題の形式・採点・書く順番・解答例・よくある失敗を整理します。英文の例はすべて英検専科が作成した練習用のもので、本番の問題ではありません。
英検準2級Eメール問題とは?(形式と語数)
結論:外国人の知り合いから届いたEメールに、①質問への答えと②下線部についての質問2つを含めて、40〜50語で返信する問題です。 問題冊子の指示は、要点をまとめると次のとおりです。
| 指示 | 内容 |
|---|---|
| 課題1 | メールで受け取った質問にわかりやすく答える |
| 課題2 | メール文中の下線部について、特徴を問う具体的な質問を2つする |
| 語数 | 解答欄に書く英文の語数の目安は40語〜50語 |
| 解答欄 | 解答欄の外に書かれたものは採点されない |
| 0点の可能性 | 解答がメールに対応していないと判断された場合、0点と採点されることがある |
3級との違いに注意してください。3級のEメール問題は「友達からの2つの質問に答える」形式(15〜25語)で、準2級は「質問に答えたうえで、自分から2つ質問する」形式です。3級の練習の感覚のままだと、質問を書き忘れてしまいます。3級の形式は英検3級Eメール問題の書き方で解説しています。
挨拶と締めは解答欄に印刷されている
解答欄の上には「Hi, (相手の名前)! Thank you for your e-mail.」、下には「Best wishes,」があらかじめ印刷されています。問題冊子には「Best wishes, の後にあなたの名前を書く必要はありません」と明記されています。
- 自分で書くのは、印刷された挨拶と締めの間の本文だけ
- 40〜50語は、解答欄に書く英文の語数の目安
- 挨拶(Hi, ~!)や締め(Best wishes, / 自分の名前)を自分でもう一度書く必要はない
Eメール問題の採点で気をつけることは?
結論:問題冊子に書かれている注意は「解答がメールに対応していないと判断された場合、0点と採点されることがある」「解答欄の外に書かれたものは採点されない」の2つです。 まずは指示された要素をすべて入れることを最優先にしましょう。
| 意識すること | 具体的に |
|---|---|
| 指示された要素をすべて入れる | 質問への答えと、下線部についての質問2つ |
| 知っている語で正確に書く | 難しい語より、つづりと意味に自信のある語を使う |
| 文の形を正しく書く | 疑問文の語順、時制、三単現のs |
なお、英検の合否は項目応答理論によるCSEスコアで判定されるため、素点で「何点以上なら合格」とは言えません。準2級一次試験の合格基準はCSE 1322点(リーディング・リスニング・ライティング各600点満点)です。
Eメールはどの順番で書く?
結論:「質問への答え→理由や補足→下線部への質問2つ」の順が書きやすく、要素の抜けも防げます。 英検協会が公表している解答例も、答えと理由を書いたあとに質問を2つ続ける構成です。
(印刷済み)Hi, Alex!
(印刷済み)Thank you for your e-mail.
① 質問への答え(1文)
② 理由・補足(1〜2文)
③ 下線部についての質問1(1文)
④ 下線部についての質問2(1文)
(印刷済み)Best wishes,
語数の目安は、①②で20〜25語、③④で各8〜12語です。③④の前に By the way, や I have two questions. を入れると、話題の切り替えが自然になります。
質問への答え方|意見を問う型と経験を問う型
結論:相手の質問が「意見」を聞いているのか「自分のこと」を聞いているのかを見分け、最初の1文で直接答えます。 最近の過去問(2026年度第1回)では、「グループで協力する力は将来もっと重要になると思うか」という意見を問う質問が出ています。
| 質問の型 | 質問の例(自作) | 答え方 |
|---|---|---|
| 意見を問う | Do you think ~ is a good idea? | Yes, I think so. / I don't think so. +理由1つ |
| 経験・習慣を問う | What do you usually do on weekends? | 質問と同じ時制で具体的に答える+補足 |
| 好みを問う | Which do you like better, A or B? | I like A better. +理由 |
- 質問の時制に合わせる(did で聞かれたら過去形、usually なら現在形)
- 理由は1つを具体的に。2つ書こうとして質問の語数が足りなくなるのを防ぐ
下線部について2つ質問するコツ
結論:下線部の「特徴」を5W1Hで具体的に聞きます。 問題冊子の指示は「下線部について、あなたがより理解を深めるために、下線部の特徴を問う具体的な質問を2つ」です。
下線部が a cooking class(料理教室)の場合の例(自作):
| 疑問詞 | 質問の例 |
|---|---|
| How many | How many students are in the class? |
| What | What kind of food do you make there? |
| Who | Who teaches the class? |
| How often | How often do you have the class? |
| How long | How long is each lesson? |
| Where | Where is the class held? |
質問づくりの注意点
- 2つとも下線部についての質問にする(下線部と関係のない質問は指示を満たしません)
- メールにすでに書いてあることを聞かない(本文で「毎週」とあるのに How often ~? と聞くなど)
- 2つの質問は違う観点にする(人数と内容、時間と場所など)
- 疑問文の語順とクエスチョンマークを正確に書く(do / does / did の使い分けに注意)
自作の問題と解答例
例1:意見を問う質問(本文47語)
太字の部分が本番の下線部にあたります。
相手のメール(自作):Last week, I joined a cooking class at my school. We learned how to cook simple dishes with vegetables. I think cooking is a useful skill for everyone. Do you think it is good for students to learn cooking at school?
Yes, I think it is a good idea. Students can learn how to make healthy meals, and this skill will be useful when they start living alone. By the way, how many students are in your cooking class? Also, what kind of food do you make there?
例2:自分のことを問う質問(本文45語)
相手のメール(自作):I went to a summer camp in the mountains last month. What do you usually do during summer vacation?
During summer vacation, I usually visit my grandparents in the countryside. We go fishing in the river together, and it is always relaxing because it is very quiet there. How long did the summer camp last? And what activity did you enjoy the most there?
どちらも「答え→理由・補足→質問2つ」の順で、解答欄に書く本文だけで40〜50語に収めています。
よくある失敗と提出前チェックリスト
結論:失点の多くは「要素の抜け」と「疑問文の文法ミス」です。書き終えたら次の項目を確認しましょう。
- 相手の質問に最初の1文で答えている
- 答えに理由や補足が1つある
- 下線部についての質問が2つある(1つだけ・3つ以上になっていない)
- 質問が下線部の特徴を聞いていて、メールに書かれていない内容である
- 疑問文の語順が正しく、文末が「?」になっている
- 質問への答えの時制が、相手の質問と一致している
- 本文が40〜50語前後で、解答欄の中に収まっている
- 挨拶や名前を重ねて書いていない
準2級ライティング全体の時間配分と練習法
結論:リーディング・ライティングは合わせて80分なので、Eメールに10〜12分、意見論述(50〜60語)に18〜20分を目安に確保します。 開始の合図はないため、時間は自分で管理します。
練習は、次の順番で進めると効率的です。
- 型を覚える:「答え→補足→質問2つ」の順番と、5W1Hの質問パターンを音読して覚える
- 1題を仕上げる:公式の過去問1題を時間無制限で書き、添削を受けて書き直す
- 同じ問題をもう一度:数日後に同じ問題を何も見ずに書き、ミスが消えたか確認する
- 時間を計る:10〜12分で書き切る練習をする
教材は、公式の過去問と1冊の対策問題集に絞り、同じ問題を正確に書けるまで繰り返す方が効果的です。問題数を増やすより、1題ごとに「なぜこの疑問文の語順になるのか」まで理解して書き直す方が、本番で同じミスをしなくなります。
Eメール問題の土台は文法と単語です。特に疑問文(do / does / did の使い分け、How many の後の名詞の複数形)や時制は、中学英文法をしっかり固めておくことが大切です。わからない文法をそのままにせず、一つずつ解消していきましょう。準2級全体の目安は英検準2級は中学何年生で取れる?も参考にしてください。
まとめ
- 準2級Eメールは40〜50語。質問に答え、下線部について自分から2つ質問する
- 挨拶と「Best wishes,」は解答欄に印刷済み。名前も書かなくてよい
- メールに対応していない解答は0点になることがある(問題冊子の注意書き)
- 書く順番は「答え→理由・補足→質問1→質問2」
- 質問は下線部の特徴を5W1Hで。メールに書いてあることは聞かない
- 「2つの質問に答える」のは3級の形式。取り違えに注意
- 教材を絞り、同じ問題を書き直して仕上げる
英検専科の指導について
英検専科は、英検に特化した完全1対1の個別指導塾です。英語の授業は、代表・長延映寛(代表・英語科主任)が設計した指導法のもとで、代表が育成した講師が担当します。代表による直接指導は指名オプション(1回あたり+2,200円・税込)でご利用いただけます。英検対策の講師陣は、英検1級をはじめ、英検準1級・TOEIC850点以上などの高難度の英語資格を持つ講師で構成しています。Eメール問題の添削では、「なぜこの語順・時制になるのか」を説明し、書き直しにつなげます。
授業外の質問・添削は、学習アプリ English LABO の AI 機能で受けられ、LINE・メールでも受け付けています(回数無制限・無料)。実績は、受講開始から3ヶ月以内に次の級を受験した受講生の合格率 95%超(受講開始から3ヶ月以内に受験した回で最終合格した人の割合。3級以上は同じ回の二次試験まで合格、4級・5級は一次試験の合格。開校以来の全受講生が対象・当教室調べ)です。合格を保証するものではありません。代表は、生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞しています。準2級の指導内容は英検準2級対策ページでも紹介しています。