はじめに
「英検を取っておくと大学入試で有利」とは聞くものの、具体的にどう有利になるのかを正確に理解している保護者・生徒は多くありません。
英検優遇制度には大きく3種類あり、狙う大学・学部によって必要な級が全く違います。本記事では、英検指導の現場視点から、優遇制度の仕組みと逆算した取得戦略を解説します。
結論:3つの優遇制度を理解する
大学入試における英検優遇は、ほぼ次の3パターンに整理できます。
「英検は早めに取った方がいい」のは、これらのどの制度を狙うかで、必要な級も取得タイミングも変わるためです。
制度1:出願資格としての英検
一部の難関私立大学・国公立後期日程などで採用されている方式です。英検準1級が出願資格となっている学部もあり、その場合は準1級を取っていなければそもそも願書を出せません。
採用例:早稲田・国際教養(一部方式)、慶應・SFC(一部方式)、上智・国際教養 など(対象方式や必要級は年度ごとに変わります)
狙うべき級:準1級以上。高校2年生のうちに取得が安全です。
制度2:英語試験の免除
外部試験利用入試(CSE型)で広く採用されている方式です。設定された英検スコア(多くは2級〜準1級レベル)以上を持つ受験生は、当日の英語試験を受けずに済む、または英語の点数として満点換算される、という制度です。
採用例:法政、青山学院、立命館、関西学院 など多数の私大(制度の詳細は大学・方式ごとに異なります)
狙うべき級:2級〜準1級。スコア(CSE)まで意識することが重要です。例えば「2級合格でも基準スコアに届いていない」と免除対象にならない場合があります。
制度3:得点換算・加点
共通テストや個別試験の英語に、英検の級に応じて加点または換算される方式です。例えば「準1級保有で英語満点換算」「2級で英語に15点加点」など、大学ごとに細かく設定されています。
採用例:大阪教育大、信州大、滋賀大 など。国公立でも導入例が増えています(実施の有無は年度により変わります)
狙うべき級:多くの制度で2級が下限ライン、準1級があれば上位の基準までカバーできることが多いです。3級は対象外となる制度が大半です。
いつまでにどの級を取るべきか
- 高校1年で2級合格 → 安全圏。多くの加点・換算制度に届く
- 高校2年で準1級合格 → 難関校の出願資格・試験免除まで対応
- 高校3年で受験直前まで未取得 → 残り時間で取れる級が限られるため、S-CBTで複数回挑戦が現実的
ポイント:志望校の募集要項を必ず確認してください。大学・学部・方式ごとに必要級と必要スコア(CSE)が異なります。
よくある誤解
- 誤解1:英検を取れば全大学で有利になる
- 誤解2:合格すれば級が同じならスコアは関係ない
- 誤解3:高3で取ればいい
まとめ
- 優遇制度は出願資格・試験免除・加点換算の3種類
- 必要な級は2級〜準1級が中心
- CSEスコアまで意識して受験
- 高校2年末までの取得を逆算して計画
- 志望校の募集要項で最新情報を必ず確認
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