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英検対策

英検準1級の勉強法|2級との差・技能別対策・教材を絞った学習計画

英検準1級の勉強法を、公式の試験内容と過去問をもとに解説します。2級との差(語彙・要約・意見論述・4コマのナレーション)、技能別の対策、独学でつまずきやすい点、教材を絞った学習計画、CEFR B2との関係と入試での扱いまでまとめました。

英検準1級の勉強法|2級との差・技能別対策・教材を絞った学習計画

はじめに

英検準1級は、日本英語検定協会(以下、英検協会)が「大学中級程度」を目安としている級です。2級に合格した高校生や大学生が次に目指すことが多い一方で、「2級とは別の試験のように難しい」と感じる人も少なくありません。

その理由ははっきりしています。準1級では、語彙のレベル、書く量と書き方の条件、面接の形式が、2級から大きく変わるからです。逆に言えば、どこが変わるのかを正確に知り、そこに絞って対策すれば、やるべきことは見えてきます。

この記事では、英検協会の公式サイトと公開されている過去問をもとに、2級との差、技能別の対策、独学でつまずきやすい点、教材を絞った学習計画、CEFRと入試での扱いを整理します。準1級の概要は英検準1級の対策ページもあわせてご覧ください。

英検準1級の試験内容は?2級との差を表で確認

結論から言うと、準1級は2級に比べて「語彙問題の難しさ」「要約と意見論述の語数と条件」「4コマのナレーションがある面接」の3点が大きな差です。

一次試験の構成

技能形式問題数備考
リーディング短文の語句空所補充18問4肢選択
リーディング長文の語句空所補充6問説明文・評論文など
リーディング長文の内容一致選択7問説明文・評論文など
ライティング英文要約1問文章の内容を英語で要約する
ライティング英作文1問指定されたトピックについて意見を論述する
リスニング会話の内容一致選択12問放送1回
リスニング文の内容一致選択12問放送1回
リスニングReal-Life形式の内容一致選択5問放送1回。アナウンスなど

試験時間は、リーディング・ライティングが90分、リスニングが約30分です。

2級との比較

項目2級準1級
レベルの目安高校卒業程度大学中級程度
リーディング・ライティングの時間85分90分
リスニングの時間約25分約30分
短文の語句空所補充17問18問
要約45〜55語60〜70語
英作文80〜100語(POINTSは参考)120〜150語(POINTSから2つを使う)
面接約7分・3コマのイラスト約8分・4コマのイラストで2分間のナレーション
合格基準スコア(一次/二次)1520/4601792/512

語数と条件は、2026年度第1回の問題冊子の指示で確認したものです。2級の英作文では「POINTSは理由を書く際の参考となる観点」とされていますが、準1級では示されたPOINTSのうち2つを使うよう指示され、構成も序論・本論・結論と指定されています。

合格基準スコア

準1級の合格基準スコアは、一次試験が1792、二次試験が512(英検CSEスコア)です。準1級の技能ごとの満点は750で、スコアはリーディング・リスニング・ライティングに均等に配分されています。要約と英作文の2題で、一次試験のスコアの3分の1が決まります。

英検準1級の技能別の対策

準1級の対策は、語彙を土台にしながら、「書く」「話す」を早い時期から並行して進めるのが基本です。

語彙:大問1は語彙の知識で決まる

準1級の大問1(短文の語句空所補充・18問)は、語彙の知識がほぼそのまま得点になる問題です。2級までの単語帳ではカバーしきれない語が多く出るため、準1級用の単語帳を1冊選び、それを徹底的に使い切ることが最初の仕事になります。

  • 1冊を最後まで進めることを優先し、途中で別の単語帳に乗り換えない
  • 英語を見て意味をすぐ言えるかを毎日テストし、言えなかった語から復習する
  • 例文を音読し、どんな語と一緒に使われるかまで覚える
  • 過去問で知らなかった語も、単語帳の余白に書き込んで1冊にまとめる

語彙の増やし方は、英検準1級の単語の覚え方で詳しく解説しています。

リーディング:長文は「論の流れ」を追う

準1級の長文は、説明文や評論文が中心です。1文ずつ訳すより、段落ごとに「何を主張しているか」「賛成・反対のどちらの立場か」をつかむ読み方が必要になります。

  • However、In contrast、As a result などのつなぎの言葉に印をつけ、論の向きが変わる場所を見つける
  • 段落を読み終えるたびに、要点を日本語で一言メモする
  • 内容一致選択では、本文の言い換えを選ぶ問題が多いため、同じ意味の別の表現に気づけるかがポイントになる

この読み方は、そのまま要約問題の練習にもなります。

ライティング①:要約(60〜70語)

2026年度第1回の問題冊子では、3段落の英文を読み、できるだけ自分の言葉で、60語〜70語で要約するよう指示されています。

要約で大切なのは、次の3つです。

  1. 各段落の要点を1文ずつ取り出す(具体例や数字は削る)
  2. 本文の表現をそのまま写さず、言い換える
  3. 段落どうしの関係(背景→利点→問題点など)を、つなぎの言葉で示す

言い換えの練習は、たとえば次のような形で行います(例は自作です)。

本文:Some towns have started to offer free bus rides to elderly people.
言い換え:Some local governments provide free transportation for seniors.

本文:Many students spend several hours on their smartphones every day.
言い換え:Smartphone use takes up much of students' time.

具体例をまとめて抽象的な表現に置き換える力は、語彙力と直結しています。単語帳で覚えた語を、要約の中で使ってみることが語彙の定着にもつながります。

ライティング②:英作文(120〜150語)

準1級の英作文は、TOPICについて、示されたPOINTSのうち2つを使って、序論・本論・結論の構成で書く問題です。語数の目安は120語〜150語です。

(構成の例)
序論:TOPICに対する立場を明確に述べる(1〜2文)
本論1:POINTの1つ目を使った理由+具体的な説明(3〜4文)
本論2:POINTの2つ目を使った理由+具体的な説明(3〜4文)
結論:立場をもう一度述べてまとめる(1〜2文)

2級の英作文との最大の違いは、理由の中身の深さです。「便利だから」で終わらせず、「なぜ便利なのか」「その結果どうなるのか」まで書くことで、語数の目安にも自然に届きます。書き方の詳細は、英検準1級ライティングの書き方をご覧ください。

リスニング:Real-Life形式に慣れる

準1級のリスニングは、すべて放送1回です。第3部のReal-Life形式は、アナウンスなど実生活の場面を想定した放送を聞く問題です。過去問では、問題冊子に印刷された状況(Situation)と質問(Question)を読み、放送を聞いて自分がとるべき行動などを選ぶ形になっています。

  • 放送前に状況の説明と質問を読み、何を聞き取るべきかを決めておく
  • 条件(「〜の場合は」「ただし〜」)が複数出てくるので、条件と行動をセットで聞き取る
  • 練習後は原稿で確認し、音声に合わせて音読する

スピーキング:4コマのナレーションと社会的な質問

準1級の面接は約8分です。公式サイトで説明されている流れは次のとおりです。

順番内容
自由会話面接委員との簡単な日常会話
考慮時間指示文を黙読し、ナレーションの内容を考える(1分間)
ナレーション4コマのイラストの展開を説明する(2分間)。カードに印刷された言い出しの文から始める
No.1イラストに関連した質問
No.2・No.3カードのトピックに関連した内容についての質問
No.4カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問

2級の面接は3コマのイラストでしたが、準1級は4コマを2分間で説明します。コマとコマの間の時間の経過や、登場人物の気持ちの変化まで説明する必要があります。2024年度からは、No.4の質問の前に話題を導入する文が加わっています。No.2〜No.4では社会的な話題について自分の意見を述べるため、英作文で考えた理由の組み立て方がそのまま役立ちます。面接の詳しい対策は、英検準1級の面接対策をご覧ください。

独学でつまずきやすいポイント

準1級を独学で進めるとき、特につまずきやすいのは「語彙が定着しない」「ライティングの評価が自分でできない」「面接の練習相手がいない」の3点です。

単語帳を何周しても覚えきれない

準1級の語彙は、日常ではあまり目にしない語も多く、眺めるだけではなかなか定着しません。覚えた語と覚えていない語を分けて、覚えていない語ほど回数を多く復習することが大切です。単語帳を複数使うと、この仕分けが追いつかなくなります。

要約と英作文を「書きっぱなし」にしてしまう

要約で本文の丸写しになっていないか、英作文でPOINTSを2つ使えているか、理由が質問からずれていないか。こうした点は、自分で読み直すだけでは気づきにくいものです。第三者の添削を受け、指摘された点を次の答案で直すサイクルが欠かせません。

面接の練習を一次試験のあとに回してしまう

ナレーションは、慣れるまでに時間がかかります。一次試験のあとだけでは練習期間が短くなりがちなので、一次試験の前から週に1回程度、4コマの説明を声に出して練習しておくと安心です。

過去問を解くだけで終わる

過去問は、解いたあとの復習にこそ価値があります。間違えた問題が「語彙」「読み方」「時間配分」のどれに原因があるかを分けて、同じ過去問を説明できるようになるまで解き直すことが大切です。

教材を絞った英検準1級の学習計画

教材は「準1級用の単語帳1冊・過去問・ライティングの添削」を中心に絞ります。 準1級は範囲が広いぶん、教材を増やすとどれも中途半端になりやすい級です。同じ教材を完璧になるまでくり返すほうが、効率よく合格に近づきます。

英検協会の準1級のページでは、過去1年(3回分)の過去問が、リスニングの音声と原稿とあわせて公開されています。

教材役割使い方
準1級用の単語帳 1冊大問1と全技能の土台毎日。言えなかった語から復習
過去問(英検協会のサイトで公開)形式の確認・時間配分・仕上げ時間を計って解き、全問を説明できるまで解き直す
要約・英作文の答案ライティングの得点源週2〜3回書き、添削を受けて書き直す

4か月前から始める場合

時期中心にやること
4か月前〜3か月前過去問を1回分解いて現状を把握。単語帳1周目。要約・英作文の型を学ぶ
3か月前〜2か月前単語帳2周目(言えなかった語を中心に)。要約と英作文を交互に週2〜3回書いて添削を受ける。長文は段落要点メモで練習
2か月前〜1か月前過去問を時間を計って解き、原因別に復習。ナレーションを週1回声に出して練習
直前1か月新しい教材は増やさず、単語帳と過去問の解き直し。ライティングは本番と同じ時間で書く
一次試験後面接の通し練習(自由会話→ナレーション→No.1〜No.4)

2か月前から始める場合

時期中心にやること
2か月前〜1か月前単語帳は毎日。過去問を1回分解き、弱点の技能に時間を集中させる。ライティングは週3回書いて添削
直前1か月過去問の解き直しと単語の総復習。要約・英作文は時間を計って書く
一次試験後面接の通し練習

2か月の場合でも、ライティングを後回しにしないことが大切です。スコアが技能ごとに均等に配分されるため、ライティングの伸びは一次試験の合否に大きく影響します。

英検準1級とCEFR B2・入試での扱い

結論として、CEFRのB2レベルを英検で示すには、準1級以上を受験する必要があります。 英検協会は、受験した級ごとにCEFRレベルを算出できるスコアの範囲(CEFR算出範囲)を定めています。

受験級CEFRを算出できる範囲
2級A2〜B1
準1級B1〜B2
1級B2〜C1

(英検協会「英検CSEスコア」ページのCEFR対応表より)

英検協会の対応表では、4技能総合スコアが2300以上でB2とされています。準1級の合格基準スコアは一次1792・二次512で、合計すると2304です。ただし、4技能総合のCEFRは、4技能すべてを受験しないと表示されないことや、準1級を受験して4技能総合スコアが1980未満の場合は表示されないことも、公式サイトに書かれています。

なお、2級の算出範囲はB1までなので、2級でどれだけ高いスコアを取っても、表示されるCEFRの上限はB1です。

大学入試での扱い

英検のスコアや級を、出願資格や得点換算などに活用している大学があります。ただし、必要な級やスコア、CEFRの基準、成績の有効期間などは、大学・学部・入試方式・年度によって異なります。英検協会の「英検・TEAP・IELTS活用校検索」で活用校を調べることができますが、最終的には必ず志望校の最新の募集要項で確認してください。

まとめ

  • 英検準1級は「大学中級程度」が目安。一次試験はリーディング・ライティング90分+リスニング約30分
  • 2級との差は、語彙問題の難しさ、要約60〜70語・英作文120〜150語(POINTSを2つ使う)、4コマのナレーション
  • 合格基準スコアは一次1792・二次512。ライティング2題で一次のスコアの3分の1が決まる
  • 独学では、語彙の定着、ライティングの添削、面接の練習相手でつまずきやすい
  • 教材は単語帳1冊・過去問・ライティングの添削に絞り、完璧になるまでくり返す
  • CEFR B2を英検で示すには準1級以上の受験が必要。入試での扱いは志望校の募集要項で確認する

英検専科の指導について

英検専科は、完全1対1の英検専門の個別指導教室です。準1級では、語彙を毎回の確認テストで定着させながら、要約と英作文は毎回添削し、「なぜその表現がよいのか」まで説明します。面接のナレーションも本番と同じ流れでくり返し練習します。使う教材を必要なものに絞り、同じ教材を完璧になるまで使い切ることで、効率よく合格を目指します。まずは無料体験授業のお申し込みからお気軽にご相談ください。

出典・参考

この記事を書いた人

長延映寛(英検専科 代表・英語科主任)

生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞。 英検5級〜1級の完全1対1指導を行う英検専科の指導方法を設計しています。 使う教材を絞り込み、単語と文法を徹底して「わからない」をゼロにする指導が方針です。

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