はじめに
英検準1級に挑戦する人からよく聞くのが、「2級の長文は解けたのに、準1級では本文を読み終えても設問に自信が持てない」という声です。準1級の長文は、1題あたりの分量が増えるだけでなく、選択肢が本文の内容を抽象的な言葉でまとめ直していることが多く、単語を拾うだけの読み方では正解を選び切れなくなります。
この記事では、準1級のリーディングのうち大問2(長文の語句空所補充)と大問3(長文の内容一致選択)に絞り、解き方と練習法を説明します。日本英語検定協会(以下、英検協会)の公式ページで形式を確認したうえで、公開されている過去問3回分(2026年度第1回、2025年度第3回、2025年度第2回)の問題冊子と解答を読み、本文の長さ、段落と設問の対応、空所の根拠の位置、選択肢の作られ方を調べました。
試験情報は2026年9月時点のものです。記事中の英語の例文・例題は、説明のために作った自作のもので、本番の問題ではありません。
英検準1級の長文読解はどんな問題?大問2・3の形式と問題数
英検準1級の長文は、大問2「長文の語句空所補充」6問と、大問3「長文の内容一致選択」7問の計13問です。 どちらも4肢選択で、英検協会は問題文の種類を「説明文、評論文など」としています。
| 大問 | 形式 | 問題数 | 問題文の種類(公式) |
|---|---|---|---|
| 大問1 | 短文の語句空所補充 | 18問 | 短文・会話文 |
| 大問2 | 長文の語句空所補充 | 6問 | 説明文・評論文など |
| 大問3 | 長文の内容一致選択 | 7問 | 説明文・評論文など |
試験時間はリーディング・ライティング合わせて90分です。この90分の中に、大問1の語彙問題、長文13問、英文要約、英作文がすべて入ります。英検協会は準1級の目安を「大学中級程度」としています。
2級から何が変わる?
2級の試験内容と並べると、長文まわりの変化は次のとおりです(2級の長文の解き方は英検2級の長文読解対策で解説しています)。
| 比べる点 | 2級 | 準1級 |
|---|---|---|
| リーディング・ライティングの時間 | 85分 | 90分 |
| 大問3の問題数 | 8問 | 7問 |
| 大問3の問題文 | Eメール・説明文 | 説明文・評論文など(Eメールはなし) |
| 話題の例(公式・一次試験全体) | 学校、仕事、趣味、旅行などの身近な場面も含む | 社会生活一般、芸術、文化、歴史、科学、政治など |
| 技能ごとの満点(英検CSE) | 650 | 750 |
問題数だけを見ると大きな差はありません。変わるのは1題の長さと、問われる内容の抽象度です。後で表にまとめますが、同じ2026年度第1回で比べると、準1級の大問3の本文は2級の大問3の本文より1.4〜1.7倍ほど長くなっていました。
長文13問はリーディングのどれくらい?
リーディング31問のうち、長文は13問で、およそ42%です。英検協会は英検CSEスコアについて、「同じ技能の問題であれば、どの問題で正解してもスコアへの影響は同じ」と説明しています。
また英検協会は、2016年度第1回の一次試験では、1級・準1級は各技能の正答率が7割程度、2級以下は6割程度の受験者の多くが合格した、と紹介しています。これは2016年度第1回についての説明で、毎回の必要正答率を示したものではありませんが、準1級の練習では長文の13問で大きく崩れないことが、リーディング全体のスコアを安定させることにつながります。
公開過去問3回分で分かった準1級の長文の特徴
3回分とも、大問2は3段落の文章が2題、大問3は3〜4段落と4〜5段落の文章が1題ずつという構成でした。 本文の話題と長さを並べると次のようになります。語数は、記事作成にあたって問題冊子の本文をタイトルも含めて数えた概数です。
| 回 | パート | 話題(要約) | 段落 | 語数の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年度第1回 | 大問2 A | 生まれた順番と性格(心理学) | 3 | 約250語 |
| 大問2 B | 海面上昇に備える島国の取り組み(国家・環境) | 3 | 約250語 | |
| 大問3 A | 古代メソポタミアの都市(歴史) | 3 | 約390語 | |
| 大問3 B | 動物の知能を技術で高める研究(科学・倫理) | 4 | 約520語 | |
| 2025年度第3回 | 大問2 A | 低所得家庭向けの幼児教育(教育) | 3 | 約250語 |
| 大問2 B | 18世紀イギリスの密輸(歴史) | 3 | 約250語 | |
| 大問3 A | 農薬に頼らない作物の守り方(農業・科学) | 3 | 約400語 | |
| 大問3 B | 19世紀アメリカの労働運動と裁判(歴史・社会) | 4 | 約510語 | |
| 2025年度第2回 | 大問2 A | 20世紀初めの子どもたちの抗議行動(歴史) | 3 | 約240語 |
| 大問2 B | ヒット曲が1曲で終わる音楽家の研究(音楽・ビジネス) | 3 | 約240語 | |
| 大問3 A | 宇宙計画を支えた計算係の女性たち(科学史) | 4 | 約410語 | |
| 大問3 B | 動物が植物を薬として使う行動(生物学) | 5 | 約520語 |
参考までに、2026年度第1回の2級の大問3は、Eメールが約230語、説明文が約370語でした(同じ数え方)。準1級では、Eメールのような身近な文章がなくなり、大問3の2題とも400〜500語台の説明文・評論文になることが分かります。
話題は「歴史」と「科学」が多く、倫理や社会の問題も出る
12題のうち、歴史(科学史を含む)を扱った文章が5題、科学・生物学が3題でした。どちらの分野でも、専門用語そのものより、「一般に信じられていた考え」と「研究や専門家による新しい見方」の対比が読めるかどうかが問われています。たとえば、生まれた順番と性格の文章や、幼児教育の文章は、どちらも「広く信じられている考え→研究の結果はそれと違った」という流れでした。
背景知識があれば読みやすくはなりますが、ヤマを張っても当たるとは限りません。それより、どの話題でも「通説」「反論」「具体例」「筆者の結論」を見分けながら読む練習をしておくほうが、初めて見る話題にも対応しやすくなります。
大問2の解き方:抽象的な選択肢を「後ろの具体例」で決める
準1級の大問2では、空所に入る語句が本文の内容を抽象的にまとめた表現になっていることが多く、その根拠は空所より後ろの文に書かれていることが多くありました。
公開過去問3回分の大問2は、6題とも3段落で、各段落に空所が1つずつありました。各回6問のうち2問がつなぎの言葉(副詞や副詞句)を選ぶ問題で、残りの4問が内容を補う問題です。
内容の空所は「通説→反論」の流れと、空所の後ろを確認する
3回分の内容の空所12問を見直すと、ほとんどの問題で、決め手になる情報が空所の後ろの1〜3文にありました。選択肢には「意味がほとんどない」「逆の効果があった」「もっと複雑だった」のような、評価やまとめの言葉が並びます。空所の文だけで選ぼうとすると、どれも入りそうに見えるのが準1級の難しさです。ただし、2026年度第1回には空所の前の文が根拠になる問題もあったので、前後の両方を確認します。
(自作の例題)
Many people assume that working from home makes employees less
productive. A two-year study of a large insurance company, however,
suggests that this belief ( ). Employees who worked from home
completed slightly more tasks per day than those in the office, and
they took fewer sick days.
1 applies mainly to new employees 2 may not reflect reality
3 has been proven by managers 4 is shared by most workers
空所の前に however があり、「在宅勤務は生産性を下げる」という通説に対して、研究が別の結果を示す流れだと予想できます。そのうえで空所の後ろを読むと、「在宅の社員のほうが1日にこなす仕事が少し多く、病欠も少なかった」とあり、通説と反対の結果です。よって2(現実を反映していないかもしれない)が入ります。
内容の空所は、次の順番で考えると迷いにくくなります。
- 空所の文の主語と、空所の前にある逆接(however / but / yet)や否定の有無を確認する
- 空所の後ろの1〜3文を読み、具体的な事実や結果を日本語で一言にまとめる
- その一言を抽象的に言い直した選択肢を選ぶ
つなぎの言葉は「細かい違い」まで区別する
3回分のつなぎの言葉の正解は、Specifically、In fact、Consequently、Moreover、As a result、On the other hand でした。不正解の選択肢には Nonetheless、Otherwise、On the contrary、Nevertheless、In other words、In return など、似た場面で使われる表現が並びます。2級よりも、意味の近い表現どうしを区別する力が求められます。
| 表現 | 前と後ろの関係 | 混同しやすい表現との違い |
|---|---|---|
| Specifically | 前の大まかな内容を、詳しく具体的に述べる | For example は「例を1つ挙げる」。Specifically は「中身をはっきりさせる」 |
| In fact | 前の内容を、事実で裏付けたり一歩進めたりする | On the contrary は「前を否定して反対を述べる」 |
| Consequently / As a result | 前が原因、後ろが結果 | Nevertheless / Nonetheless は「それでも(予想に反して)」 |
| Moreover | 同じ方向の内容を追加する | In other words は「同じ内容の言い換え」で、新しい情報は足さない |
| On the other hand | 前と別の面・対照的な面を示す | In return は「お返しに」で、対比ではない |
(自作の例題)
The city's new recycling program has been more successful than
officials expected. ( ), the amount of household waste sent to
landfills fell by almost 30 percent in its first year.
1 On the contrary 2 In fact 3 Otherwise 4 Nevertheless
前は「予想以上に成功した」、後ろは「埋め立てごみが約30%減った」で、後ろが前を数字で裏付けています。前を否定する On the contrary や、予想に反することを述べる Nevertheless は合いません。答えは2です。
大問3の解き方:設問の型と「誰の考えか」を意識する
大問3は、設問が段落の順番に並ぶことを利用しつつ、設問の型ごとに根拠の探し方を変えると、長い本文でも根拠の場所を絞り込めます。
段落と設問の対応(公開過去問3回分)
| 回 | 大問3 A | 大問3 B |
|---|---|---|
| 2026年度第1回 | 3段落・3問(各段落に1問) | 4段落・4問(各段落に1問) |
| 2025年度第3回 | 3段落・3問(各段落に1問) | 4段落・4問(各段落に1問) |
| 2025年度第2回 | 4段落・3問(第1〜第3段落に1問ずつ。第4段落は設問なし) | 5段落・4問(第2・第3段落に1問ずつ、第4段落に2問。第1・第5段落は設問なし) |
どの回も、設問は段落の順番どおりに並んでいました。一方で、2025年度第2回のように設問のない段落や、1つの段落から2問出る場合もあります。「1段落に1問」と決めつけず、設問文に出てくる人名・研究・出来事が本文のどこに出てくるかを確かめてから答えましょう。
また、3回分の21問の中に、本文全体から正しいものを探させる設問は見当たりませんでした。「Which of the following is true」の形も、「based on the first paragraph」のように段落を指定した形で出ていました。段落が指定されていたら、根拠はその段落の中だけで探します。
設問の型は大きく5つ
3回分の設問を型で分けると、次のようになりました(英語の例は自作で、実際の設問文ではありません)。
| 型 | 設問の形(自作の例) | 根拠の探し方 |
|---|---|---|
| 話題を指定する | What does the author say about the new policy? | 話題の語句が出てくる段落を読む |
| 段落を指定する | Which of the following is true based on the second paragraph? | 指定の段落の中だけで選択肢を照合する |
| 人物・研究者の考え | What does Dr. Lee believe about ~? / Which would she most likely agree with? | その人物の名前が出る文と、直後の説明を読む |
| 文完成型 | According to the passage, the museum ~ / The author points out that ~ | 前半に出てくる語句を本文で探し、その周辺を読む |
| 筆者の示唆 | What does the author suggest about ~? | 書かれた事実から言えることを選ぶ。書かれていない推測は選ばない |
特に準1級らしいのが、人物や研究者の考えを問う設問です。3回分では、各回に1〜3問ありました。本文には「ある人たちはこう考えるが、この専門家はこう反論する」のように複数の立場が出てくるため、誰の考えを聞かれているのかを取り違えると、本文に書いてある内容の選択肢を選んで外すことになります。
(自作の例題・人物名は架空)
Some economists argue that raising the minimum wage leads to job
losses, as businesses cut staff to cover higher costs. Economist
Laura Kim, however, points out that in several regions where wages
were raised, employment remained stable. She suggests that higher
wages may reduce the number of workers who quit, which in turn
lowers hiring and training costs for employers.
What does Laura Kim suggest about raising the minimum wage?
1 It inevitably forces businesses to reduce the number of employees.
2 It could bring financial benefits to employers by keeping workers
from leaving.
3 It has caused employment to rise sharply in every region.
4 It should be introduced only after training costs are reduced.
正解は2です。本文の「辞める人が減り、採用・研修の費用が下がる」を、「従業員が辞めるのを防ぐことで、雇う側にお金の面の利点をもたらしうる」と言い換えています。1は別の経済学者たちの主張で、人物の取り違えを誘う選択肢です。3は「雇用は安定していた」を「どの地域でも急増した」と言い過ぎています。4は本文の training costs という語を使っていますが、因果関係が本文と合いません。
大問3の進め方
- 設問文(問いの部分)だけを先に読み、人名・研究・出来事などの目印の語に丸をつける
- 本文を1段落ずつ読み、目印の語が出てきたら、その段落で対応する設問を解く
- 段落を読み終えるごとに、余白に「通説」「反論」「具体例」「結論」など段落の役割をメモする
- 目印の語が出てこない段落は設問がない可能性もあるので、要点だけつかんで先に進む
言い換えの見抜き方:準1級は「抽象化」と「名詞化」が中心
準1級の大問3では、正解の選択肢が本文の具体的な記述を、より抽象的な言葉や名詞中心の表現にまとめ直していることが多く見られました。 公開過去問の例を、日本語で紹介します。
- 2026年度第1回 大問3A:本文の「余剰(surplus)を生み出した」が、正解では「必要以上の食料を生産できた」という説明になっていた
- 2026年度第1回 大問3B:本文の「動物は事前に同意を与えることができない」が、正解では「動物は自分に起こることに同意できない」という表現になっていた
- 2025年度第3回 大問3B:本文の「法律が厳しく施行されなかった」が、正解では「企業がその法律を守るよう強いられていなかった」に変わっていた
- 2025年度第2回 大問3B:本文の「アリが樹脂を巣に持ち帰る」という具体的な行動が、正解では「自分だけでなく集団全体のためになる使い方」とまとめられていた
言い換えの型を、自作の例で整理しておきます。
| 型 | 本文(自作) | 選択肢(自作) |
|---|---|---|
| 名詞化 | Because the population grew rapidly, the city needed more water. | Rapid population growth increased the demand for water. |
| 具体→抽象 | She visited hospitals, schools, and prisons to interview staff. | She conducted research at various public institutions. |
| 否定の言い換え | The results were far from conclusive. | The findings did not settle the question. |
| 評価語でまとめる | The new rule made traffic jams even longer than before. | The rule made the problem worse. |
| 対比を1つの結論に | Although the drug worked in mice, it has not been tested on humans. | Its effect on people remains unknown. |
不正解の選択肢はどう作られている?
公開過去問3回分の不正解の選択肢には、次のような形が見られました。
- 本文と逆:「次の世代にも受け継がれうる」と書かれているのに、「子孫には受け継がれない」とする
- 原因や主語のすり替え:収穫を減らすのは害虫なのに、「農薬が収穫を減らす」とする
- 本文にない因果を足す:本文に書かれていない出来事を、衰退の原因として挙げる
- 強すぎる言い方:「どれだけ〜しても決して」「すべての〜」のように、本文より範囲や程度を広げる
準1級の選択肢は1つずつが長く、前半は本文どおりでも後半だけが違う、という形もあります。選択肢は最後まで読み、前半と後半のそれぞれに本文の根拠があるかを確かめましょう。
英検準1級の長文の時間はどう考える?
90分の中で要約と英作文の時間を先に確保し、残りを大問1と長文に配分する、という順で考えます。 分数の目安は英検の級別の時間配分にまとめているので、ここでは準1級の長文に特有の注意点を挙げます。
- 大問1で時間を使いすぎない:18問の語彙問題は、知っているかどうかで決まる問題が中心です。考えても分からない問題は印をつけて先へ進み、長文の時間を残す
- 大問3の2題目に余裕を残す:3回分とも、大問3 Bが約500語台で最も長い文章でした
- 大問2は1段落ずつ解き切る:段落を読み終えたら、その段落の空所を解いてから次の段落へ進む
- 長文で迷った1問に固執しない:同じ技能の中ではどの問題もスコアへの影響は同じです
- 解く順番は過去問で試してから決める:書く問題を先にするか、長文を先にするかは人によって合う順番が違います。本番と同じ90分で2通り試し、得点と時間の残り方で決めましょう
精読・段落要約・解き直しの練習法
準1級の長文は、解いた文章を「構造」「段落の役割」「根拠と言い換え」の3つの面から使い切ることで伸びやすくなります。 英検専科では、新しい長文を次々に解くより、同じ文章を何度も使うことをすすめています。
精読:長い文の骨組みを取る
準1級の本文には、分詞構文、挿入、名詞を中心にした長い主語など、2級より複雑な文が増えます。意味が取れない文は、主語と動詞を見つけ、修飾部分をかっこでくくってから読み直します。
(自作の例文)
Having spent decades studying coral reefs, the researchers, many of
whom had once doubted the theory, now argue that the rapid loss of
reef habitats poses a greater threat to coastal economies than
previously assumed.
分詞構文:Having spent ~ reefs(「~してきたので」理由・経緯)
S:the researchers
挿入:many of whom ~ the theory(研究者の説明)
V:argue
O:that 以下(S' the rapid loss of reef habitats / V' poses /
O' a greater threat to coastal economies / than previously assumed)
that 節の主語「サンゴ礁の生息地が急速に失われること」は、名詞化の典型です。名詞のかたまりを「〜が…すること」と文に戻して読む練習をしておくと、名詞化による言い換えにも気づきやすくなります。関係詞・分詞・比較など、構造が取れない単元が多い場合は、文法問題集を1冊に決めて復習し直しましょう。
段落要約:各段落を英語1文でまとめる
解き終えた長文の各段落を、英語で1文(15〜20語程度)にまとめる練習もおすすめです。段落の要点をつかむ力は、大問3の抽象的な選択肢を見分けるときに役立ちます。また、準1級には英文要約の問題もあるため、本文の語句をそのまま写さずに自分の言葉で言い直す練習は、ライティングの準備にもなります。最初は日本語で段落の要点を書き、慣れてきたら英語に切り替えるとよいでしょう。
解き直し:根拠・言い換え・不正解の理由を書く
答え合わせのあとは、正解した問題も含めて次の3点を確認します。
- 根拠になる本文の文に線を引き、段落番号を書く
- 本文の表現と正解の選択肢の表現を並べ、上の表のどの型の言い換えかを書く
- 不正解の選択肢が「逆」「すり替え」「本文にない因果」「強すぎる言い方」のどれに当たるかを書く
語彙:長文の中で出会った語を単語帳に戻す
準1級の長文には、学術的な文章で使われる語が多く出てきます。長文で意味が分からなかった語は、使っている単語帳で探して印をつけ、次の周回で重点的に復習します。単語帳は1冊に決めて何周もくり返す方法を、英検準1級の単語の覚え方で詳しく紹介しています。
教材は、英検協会が公開している過去問3回分と、準1級用の長文問題集1冊、単語帳1冊に絞るのがおすすめです。公開過去問は解答も公開されているので、根拠を確かめながら精読・解き直しをする素材に向いています。
英検準1級の長文対策の学習計画(12週間の例)
12週間あれば、「読み方の型を作る→時間内に解く→3回分を使い切る」の3段階で長文を仕上げる計画が立てられます。 単語帳の学習は、この計画と並行して毎日続けてください。
| 週 | 長文でやること |
|---|---|
| 1〜3週目 | 過去問1回分の大問2・3を時間を計らずに解く。全問の根拠に線を引き、構造が取れない文を精読する。段落の要点を日本語で1文ずつ書く |
| 4〜6週目 | 長文問題集で練習。大問2は「空所の後ろの根拠」、大問3は「設問の型と目印の語」を意識して解く。段落要約を英語に切り替える |
| 7〜9週目 | 残りの過去問2回分を、大問ごとの時間を決めて解く。解き直しで言い換えの型と不正解の型を記録する |
| 10〜12週目 | 過去問3回分を解き直し、全問の根拠と不正解の理由を説明できるか確認する。リーディング・ライティングを本番と同じ90分で通して解く |
1日の中では、単語の復習、長文1題(新しい文章か解き直し)、解いた長文の音読を組み合わせると続けやすくなります。準1級全体の勉強の進め方は、英検準1級の勉強法をご覧ください。
英検準1級の長文でよくある失敗と対策
準1級の長文の失敗は、「読めていない」ことよりも、「誰の考えか」「どの段落が根拠か」「選択肢の後半まで合っているか」の確認不足から起こりやすくなります。
| よくある失敗 | 起きやすい理由 | 対策 |
|---|---|---|
| 人物の意見を問う設問で、別の立場の主張を選ぶ | 本文に複数の立場が出てくる | 人名の直前・直後の文を読み、その人の主張に下線を引く |
| 抽象的な選択肢を「本文に書いていない」と切る | 具体→抽象の言い換えに慣れていない | 言い換えの型を記録し、具体的な記述をまとめ直す練習をする |
| 段落指定の設問で、他の段落の内容を根拠にする | 設問文の指定を読み飛ばす | 「first」「second」「final paragraph」などに丸をつけてから解く |
| 長い選択肢の前半だけ見て選ぶ | 前半が本文と一致していて安心する | 前半と後半のそれぞれに根拠があるか確かめる |
| 大問2で空所の文だけを見て選ぶ | 根拠が後ろにある形を知らない | 空所の後ろの1〜3文を読んでから選ぶ |
| 大問1に時間を使い、大問3 Bが途中で終わる | 語彙問題で考え込む | 分からない語彙問題は印をつけて先へ進む |
| 過去問を答え合わせだけで終える | 新しい問題を解くことが目的になっている | 精読・段落要約・解き直しまで同じ長文で行う |
まとめ
- 英検準1級の長文は、大問2(長文の語句空所補充)6問と大問3(長文の内容一致選択)7問の計13問で、リーディング31問のおよそ42%(2026年9月時点)
- 2級との大きな違いは、大問3にEメールがなくなり、2題とも400〜500語台の説明文・評論文になること
- 公開過去問3回分では、大問2は6題とも3段落で各段落に空所が1つ、各回6問中2問がつなぎの言葉だった
- 大問2の内容の空所は、空所の後ろの具体的な記述が根拠になることが多く、選択肢はそれを抽象的にまとめた表現になっている
- 大問3は設問が段落順に並ぶが、設問のない段落や1段落から2問の回もある。人物の考えを問う設問では「誰の主張か」を区別する
- 正解の選択肢は本文を抽象化・名詞化して言い換えることが多く、不正解は「逆」「すり替え」「本文にない因果」「強すぎる言い方」で作られている
- 練習は、同じ長文で精読→段落要約→解き直しを行い、教材は公開過去問と問題集1冊・単語帳1冊に絞る
英検専科の指導について
英検専科は、英検に特化した完全1対1の個別指導塾です。英語の授業は、代表・長延映寛(代表・英語科主任)が設計した指導法のもとで、代表が育成した講師が担当します。代表による直接指導は指名オプション(1回あたり+2,200円・税込)でご利用いただけます。英検対策の講師陣は、英検1級をはじめ、英検準1級・TOEIC850点以上などの高難度の英語資格を持つ講師で構成しています。準1級の長文では、単語と文法の確認を授業に組み込みながら、設問の根拠がどの段落のどの文にあり、正解の選択肢が本文をどう言い換えているのかを一つずつ説明し、使う教材を絞って同じ長文をくり返し使い切ります。
授業外の質問・添削は、学習アプリ English LABO の AI 機能で受けられ、LINE・メールでも受け付けています(回数無制限・無料)。実績は、受講開始から3ヶ月以内に次の級を受験した受講生の合格率 95%超(受講開始から3ヶ月以内に受験した回で最終合格した人の割合。3級以上は同じ回の二次試験まで合格、4級・5級は一次試験の合格。開校以来の全受講生が対象・当教室調べ)です。合格を保証するものではありません。代表は、生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞しています。準1級のコース内容は英検準1級の対策ページをご覧ください。
出典・参考
- 準1級の試験内容|公益財団法人 日本英語検定協会
- 準1級の過去問・試験内容|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 準1級 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 準1級 解答(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2025年度第3回 準1級 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2025年度第3回 準1級 解答(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2025年度第2回 準1級 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2025年度第2回 準1級 解答(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2級の試験内容|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 2級 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 英検CSEスコアでの合否判定方法について|公益財団法人 日本英語検定協会