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英検対策

英検1級の長文読解対策|大問2・3の解き方と公開過去問3回分の分析

英検1級の大問2・3(長文)で点を取るための読み方を、英検協会の公式情報と公開過去問3回分を調べて整理しました。準1級より長くなる本文、段落冒頭の空所、800語を超える2題目、通説と新説の読み分け、練習法と16週間の計画を紹介します。

英検1級の長文読解対策|大問2・3の解き方と公開過去問3回分の分析

はじめに

英検1級の長文で多くの人が戸惑うのは、1題の長さそのものよりも、「以前の考え」と「新しい研究や学者の見方」が入れ替わりながら論が進むことです。準1級までは段落ごとに要点を拾えば解けた人でも、1級では「今読んでいる文は誰の、どの時代の考えか」を見失うと、本文と一致しているように見える選択肢に引き寄せられて失点します。

ここで扱うのは、1級のリーディングの大問2(長文の語句空所補充)と大問3(長文の内容一致選択)です。形式は日本英語検定協会(以下、英検協会)の公式ページで確かめました。そのうえで、英検協会のサイトで問題と解答が公開されている2026年度第1回・2025年度第3回・2025年度第2回の1級を当教室で読み込み、語数、空所の位置、どの段落から何問出たか、正解と誤答の選択肢がどう作られているかを表にまとめています。

記載の試験情報は2026年9月時点です。英語の例文と例題はすべて当教室が説明用に作ったもので、実際の試験問題ではありません。

英検1級の長文は何問?大問2・3の形式と試験時間

英検1級の長文は、空所に語句を入れる大問2が6問、内容を問う大問3が7問で、合わせて13問です。 解答はすべて4つの選択肢から選ぶ形式で、公式サイトでは、どちらの大問も問題文は「説明文、評論文など」と書かれています。

大問形式問題数公式の問題文の種類
大問1短文の語句空所補充22問短文・会話文
大問2長文の語句空所補充6問説明文・評論文など
大問3長文の内容一致選択7問説明文・評論文など

大問1〜3に英文要約と英作文を加えた全体を、100分で解きます。1級のレベルの目安は、公式には「大学上級程度」です。リーディングは35問あり、長文13問はその約37%を占めます。英検CSEスコアは、問題数に関係なく各技能に均等に配分され(1級は技能ごとに850点満点)、公式ページでは、同じ技能の中ならどの問題の正解もスコアへの影響は同じだと説明されています。

古い問題集を使うときの注意

2024年度の問題形式リニューアルで、1級のリーディングは41問から35問に減りました。このとき大問3の長文の内容一致選択から3問(旧形式の設問No.32〜34)が削除されました。2023年度以前の問題を収録した問題集では大問3が10問あるため、時間を計る練習には、現在の形式の公開過去問を使うほうが本番に近くなります。

準1級から何が変わる?長さ・空所・レイアウトの3点

問題数は準1級と同じ13問ですが、1題あたりの長さ、大問2の空所の種類、大問3の2題目のレイアウトが大きく変わります。 同じ2026年度第1回の問題冊子で比べました(語数はタイトルを除く本文を当教室で数えた概数です)。

項目準1級1級
リーディング・ライティングの時間90分100分
大問1の問題数18問22問
大問2の1題の長さ約250〜260語約350語
大問3の1題目約400語約500語
大問3の2題目約530語約830語
大問2のつなぎの言葉を選ぶ問題2問0問
目安(公式)大学中級程度大学上級程度
技能ごとの満点(英検CSE)750850

長文4題の合計は、準1級が約1,440語、1級が約2,040語で、およそ1.4倍でした。特に差が大きいのが大問3の2題目で、1級では細い3段組で2ページにわたり、各ページの下に設問が2問ずつ置かれています。準1級の長文の特徴と比べたい場合は、英検準1級の長文読解対策もあわせてご覧ください。

公開過去問3回分で見えた英検1級の長文の特徴

3回とも、大問2には約350語・3段落の英文が2つ、大問3には約500語の英文と800語を超える英文が1つずつ出ていました。

回大問内容(要約)段落数語数(概数)
2026年度第1回大問2 A16世紀の画家の写実的な動植物画(美術史)3約350語
大問2 B菌類を育てるアリの農業(生物)3約350語
大問3 Aデジャヴが起こる仕組み(脳科学)3約500語
大問3 B古代アテネの民主政の実像(歴史・政治)8約830語
2025年度第3回大問2 A脳は予測する装置だという見方(脳科学)3約360語
大問2 B古代ギリシャの2人の歴史家の比較(歴史学)3約360語
大問3 A進化の速さをめぐる議論(生物)5約510語
大問3 B南米のチムー文明の社会(考古学)7約810語
2025年度第2回大問2 A絶滅した大型動物と木の関係(生物)3約350語
大問2 Bノスタルジアの捉え方の変化(心理学史)3約360語
大問3 AAIで故人を再現するサービス(テクノロジー・倫理)3約510語
大問3 Bモンゴル帝国の再評価(歴史)8約820語

話題は歴史と科学が中心。2題目は3回とも「歴史の見直し」

12題を分野で分けると、歴史(美術史・歴史学・考古学を含む)が5題、生物が3題、脳科学・心理学が3題、テクノロジーと倫理が1題でした。大問3の2題目は、3回分とも歴史の文章で、いずれも従来の評価を新しい研究で見直す内容でした。ただし3回分の観察なので、次の回も同じ分野が出るとは限りません。

分野よりも注目したいのは、文章の組み立てです。12題のうち少なくとも8題(アテネ、チムー、モンゴル、進化の速さ、脳の予測、ノスタルジア、大型動物と木、2人の歴史家)で、「以前の考え」と「新しい見方」の対比が文章の軸になっていました。1級の長文では、背景知識の有無より、どの文がどちらの立場に属するかを読み分けられるかどうかが得点を左右しやすくなります。

大問2の解き方:段落冒頭の空所は「段落全体」で決める

1級の大問2は、3回分の18問すべてが内容を補う空所で、準1級のようなつなぎの言葉を選ぶ問題はありませんでした。 どの文章も3つの段落からなり、1段落に空所が1か所という作りは6題で共通していました。

空所の位置は「段落の最初の2文まで」が多い

空所が段落の何文目にあるかを数えると、次のようになりました。

回段落の1〜2文目段落の3文目以降合計
2026年度第1回3問3問6問
2025年度第3回5問1問6問
2025年度第2回4問2問6問
合計12問6問18問

段落の冒頭近くにある空所は、その段落の要旨をひとことで述べる文になっています。選択肢にも、「その生き残りには皮肉な面がある」「その時期は偶然ではなかった」のように、後ろで説明される内容を先に評価する表現が並びました。空所の文だけでは複数の選択肢が入りそうに見えるため、段落の最後まで読んでから、段落全体を最もよくまとめる選択肢を選ぶのが基本です。ほとんどの問題で決め手は空所より後ろにあり、2025年度第2回の(27)のように、空所より前の文もあわせて判断する問題もありました。

(自作の例題)
For decades, economists treated public libraries mainly as a cost to
local governments. A growing body of research, however, suggests that
libraries (      ). In one region, towns that extended library hours
saw more residents enroll in job-training courses, and small
businesses reported using library databases to research new markets.
Several studies have also linked library use to higher reading scores
among children from low-income households.

1 are rarely used by younger generations
2 generate benefits that extend well beyond their budgets
3 should be managed by private companies
4 have become too expensive to maintain

空所の前の however から、「図書館は費用がかかるだけ」という以前の見方に反する内容が入ると予想できます。後ろには「職業訓練の受講が増えた」「中小企業が市場調査に使った」「子どもの読解の得点と関連があった」という3つの具体例が続きます。この3つをまとめて言い直した2(予算をはるかに超える利益を生む)が正解です。4は以前の見方の側の内容なので合いません。

空所の近くにある「目印の語」

段落の途中にある空所では、空所の前後にある語句が、根拠の位置を教えてくれます。3回分では次のような形が見られました。

空所の近くの形根拠の位置3回分で見られた例
空所の1〜2文後ろに That is(つまり)その文が空所の中身を具体的に言い直している2025年度第3回 (24)、2025年度第2回 (24)
空所の直後に For example次の文以降の具体例をまとめる2026年度第1回 (24)、2025年度第3回 (25)
空所の文が In this respect で始まる前の文を受けて評価し、後ろの文でその理由を説明する2026年度第1回 (28)
空所の文に however や not を含む前の内容と反対の方向になる2026年度第1回 (24)、2025年度第2回 (23)(24) など

大問2の手順は次のとおりです。

  1. 段落を最後まで読み、段落の要点を日本語でひとことにまとめる
  2. 空所の文に逆接や否定、空所の後ろに That is や For example などの目印がないかを確認する
  3. ひとことの要点を抽象的に言い直した選択肢を選び、他の3つがなぜ合わないかも確かめる

大問3の解き方:800語を超える2題目は「設問ごとに区切って」読む

大問3では、設問の順番と段落の順番がそろっている点を利用します。設問に出てくる人名や研究を先に押さえ、本文を設問ごとに区切って読めば、800語を超える文章でも根拠の場所を見失いにくくなります。

どの段落から何問出た?(3回分)

各設問の根拠がどの段落にあるかを、当教室で調べた結果です。

回大問3 A(3問)大問3 B(4問)
2026年度第1回3段落。各段落に1問8段落。第2段落、第3〜4段落、第5段落、第7段落。第1・6・8段落は設問なし
2025年度第3回5段落。第2・4・5段落。第1・3段落は設問なし7段落。第2・3・4・6段落。第1・5・7段落は設問なし
2025年度第2回3段落。各段落に1問8段落。第3・4・5段落と第7〜8段落。第1・2・6段落は設問なし

3回分の大問3(6題)すべてで、設問の順番が本文の段落の順番と一致していました。2題目は7〜8段落に対して設問が4問で、3回とも設問のない段落が3つずつありました。1段落ずつ全部を同じ濃さで読むより、「次の設問の根拠はどの段落か」を意識して読むほうが時間を管理しやすくなります。

設問の型は4つ

大問3の21問(7問×3回)を、何を聞いているかで4種類に分けました。分類は当教室の判断で、表の英語は形を示すために作ったものです。

種類問われ方(自作の例)問題数
事実・研究結果の内容Which statement about the 2019 survey is correct? / What did the team discover?10問
人物・学説の考えWhich idea would Dr. Grant most probably support? / What does Dr. Grant believe about ~?7問
筆者の意図・具体例の役割The author mentions the bridge tolls in order to ~3問
推論What can be inferred about the first settlers?1問
合計21問

このうち5問は、設問が途中で切れていて選択肢で文を完成させる形でした。1級らしいのは、人物・学説の考えを問う設問と筆者の意図を問う設問です。どちらも「本文に書いてあるかどうか」だけでなく、「その人物はどの立場か」「筆者はなぜその例を出したのか」まで読まないと選べません。

(自作の例題・人物名は架空)
Historians long assumed that medieval farmers rarely traveled beyond
their villages. Records recently uncovered by historian Maria Alvarez,
however, show that many peasants in one region regularly walked to
markets more than thirty kilometers away to sell surplus grain.
Alvarez also notes that tolls collected at bridges along these routes
rose sharply during harvest seasons, which she argues reflects the
movement of ordinary farmers rather than professional merchants.

Why does the author mention the tolls collected at bridges?
1 To show that local governments relied heavily on farmers for tax
  revenue.
2 To present evidence that supports Alvarez's view of farmers' travel.
3 To support the traditional view that farmers seldom left their
  villages.
4 To explain why professional merchants avoided crossing rivers.

正解は2です。通行料の増加は、Alvarez の「農民自身がよく移動していた」という主張の裏付けとして出されています。3は以前の考え(通説)の側の内容で、本文にははっきり書いてあるため、立場を区別していないと選んでしまいます。1は tolls という本文の語を使っていますが、政府の財政という本文にない話を足しています。4は商人についてのすり替えです。

2題目の進め方

  1. 本文を読む前に、4問の設問文(選択肢は読まない)から人名・研究・地名・年代などの目印に丸をつける
  2. 1問目の目印が出てくるまで読み進め、その段落を読み終えたら1問目を解いてマークする
  3. 同じように2問目、3問目と進む。設問のない段落は、「以前の考え」か「新しい見方」かだけメモして先へ進む
  4. 最後の設問は、最終段落の結論とあわせて考える(3回分では、最後の設問の根拠が後半の段落にあった)

問題冊子にはメモができますが、2026年度第1回の問題冊子の注意事項には、後で解答用紙に書き写す時間はないと書かれています。1問解くごとに解答用紙にマークする習慣をつけておきましょう。

言い換えの見抜き方:1級は「一般化」と「上位語」が中心

1級の大問3の正解は、本文の具体的な書き方をそのまま使わず、範囲の広い言葉や一段上の概念に置き換えている例が目立ちました。 3回分から、日本語に直して4つ紹介します。

  • 2026年度第1回 大問3B(アテネ):本文の「民会(アテネの議決機関)を制約する仕組みがなかった」が、正解では「政府の一つの要素に制限をかけない構造だった」と、具体的な機関名を使わない形になっていた
  • 2025年度第3回 大問3A:本文の「新しい花は食べる動物にとって魅力が薄く、種をまくまで生き残りやすい」が、正解では「生き残って子孫を残すのに有利な変化」とまとめられていた
  • 2025年度第3回 大問3B(チムー文明):本文の「洪水から畑を守る壁の際にたまった土を集めて肥料にした」が、正解では「本来の目的は作物を守ることだが、畑の生産性を上げるのにも役立てた」と、目的と副次的な利用の関係で言い直されていた
  • 2025年度第2回 大問3B(モンゴル帝国):本文の「すでに進んでいた分裂の過程を加速させただけだ」が、正解では「すでに起きつつあった現象を早めたにすぎない」と、語を入れ替えて同じ内容を述べていた

1級でよく見る言い換えのパターンを、当教室の自作の英文で表にしました。

パターン本文の書き方(自作)正解の書き方(自作)
上位語でまとめるFarmers began planting beans, lentils, and peas between rows of wheat.Farmers diversified the crops they grew.
仕組みを利点で言い直すThe plant's bitter leaves discourage insects from eating it.The plant has a trait that helps it avoid being eaten.
否定と比較の言い直しThe new method proved no less costly than the old one.The new method did not reduce expenses.
引用を一般論に"Every reform creates its own opponents," the historian wrote.The historian believes change tends to meet resistance.
複数の出来事を1つの状態にPrices rose, wages stayed flat, and families cut spending.Households faced a decline in purchasing power.

誤答の選択肢にはどんなパターンがある?

3回分の誤答を見直すと、1級では次の4つの作り方が確認できました。

  • 以前の考え(通説)をそのまま述べる:2025年度第2回 大問3Bでは、本文が否定している「征服した地域の役人の能力に頼った」という従来の見方が、選択肢に入っていた
  • 本文の語を使って因果を足す:2026年度第1回 大問3Bでは、本文に例として出てくる裁判を、その後の敗北の「連鎖の始まり」とする選択肢があった
  • 同じ段落の別の情報とすり替える:2026年度第1回 大問3Aでは、「若い人ほどデジャヴが多い」という本文の情報に、本文と違う理由を組み合わせた選択肢があった
  • 目的や順序を逆にする:2025年度第3回 大問3Bでは、農地を守るために作られた壁を「本来は農業と関係のない目的だった」とする選択肢があった

1級の選択肢は2行にわたる長いものが多く、前半は本文どおりでも後半が違う形があります。選択肢の前半と後半のそれぞれに、本文の根拠と「誰の考えか」の一致があるかを確かめましょう。

英検1級の長文の時間はどう考える?

長文の時間は、まず書く2題(要約・英作文)の分を100分から差し引き、残った時間を語彙問題と長文で分け合う、という考え方で決めます。 当教室の英検の級別の時間配分では、1級の大問2に13分、大問3に30分をあてる例を示しています。これを長文1題ごとに分けると、次のようになります。

パート時間の例考え方
大問2(約350語×2題)1題6〜7分1段落読むごとにその段落の空所を解く
大問3 A(約500語)約12分3問を段落順に解く
大問3 B(約800語強)約18分設問ごとに区切って読み、1問ずつマークする

たとえば大問3 Bの本文約830語を10分で読むには、1分あたり80語強のペースが必要です。残りの時間で4問の選択肢を照合する計算になります。過去問を解くときは、本文を読む時間と選択肢を照合する時間を分けて記録すると、読む速さと選ぶ精度のどちらを伸ばすべきかが見えやすくなります。

大問1の22問で考え込むと、最後の大問3 Bが時間切れになりやすくなります。語彙問題は知っているかどうかで決まることが多いので、迷った問題は印をつけて先へ進みましょう。

精読・段落メモ・解き直しの練習法

1級の長文は1題に詰まっている情報が多いので、一度解いた英文を「文の構造」「立場の区別」「根拠と言い換え」の3方向から掘り下げるほうが力がつきやすくなります。 英検専科では、解く英文の数を増やすことより、手元の英文を読み尽くすことをすすめています。

精読:ダッシュと倒置で長くなった文を分解する

公開過去問3回分では、どの回の長文にも、ダッシュ(—)で説明をはさみ込む文が見られました。1級の本文では、ダッシュや挿入、倒置、同じ名詞をくり返して説明を足す形が重なり、1文が3行を超えることもあります。

(自作の例文)
Only when the archives were digitized did scholars realize that the
letters—long dismissed as private gossip—contained detailed records of
grain prices, records that now allow historians to reconstruct the
economy of an entire region.

倒置:Only when ~ digitized(「~して初めて」)の後ろで did scholars realize
      と疑問文の語順になる
S:scholars / V:realize / O:that 以下
ダッシュの挿入:long dismissed as private gossip(the letters の説明)
名詞のくり返し:records that ~(直前の records を言い直して説明を足す)

読みにくい文に出会ったら、ダッシュではさまれた部分や挿入句をいったん消して、残った骨組み(主語と動詞)から意味を取ります。読み違えた文には、どこで読み違えたのかをノートに一言メモしておくと、次に同じ形が出たときに立ち止まれます。

段落メモ:立場と役割を書き分ける

解き終えた2題目の各段落の横に、「以前の考え」「新しい見方」「具体例」「筆者の結論」のどれに当たるかと、誰の考えかを書きます。人名が複数出てくる文章では、人名ごとに主張を日本語でひとことにまとめます。このメモは、1級の英文要約(90〜110語)で本文の要点を拾う練習にもなります。

解き直し:1問ごとに「根拠・立場・誤答の種類」を書く

丸つけが終わったら、当たった問題も外れた問題も、1問ずつ次のことを書き込みます。

  1. 正解の根拠になった文に下線を引き、その段落の番号と、それが誰の主張かを書く
  2. 下線の文と正解の選択肢を見比べ、言い換えの表のどのパターンに当たるかを書く
  3. 残りの3つの選択肢それぞれに「通説」「因果の追加」「すり替え」「逆」のどれかを書く

語彙:知らない語は解き直しのときに調べる

1級の長文には、論文や評論で使われる硬い語がたくさん出てきます。解いている途中で辞書を引くと本番の時間感覚が身につかないため、辞書は解き直しのときに使います。調べた語は自分の単語帳の中で見つけて印をつけ、次に単語帳を回すときに優先して覚え直します。単語帳を1冊に絞って何周もする方法は、英検1級の単語・語彙対策にまとめています。

長文の教材は、英検協会のサイトにある公開過去問3回分、1級向けの長文問題集1冊、単語帳1冊の3つで足ります。何冊も買い足すより、この3つを根拠まで説明できる状態になるまでくり返すほうが、1冊ごとの学びが積み上がります。

英検1級の長文対策の学習計画(16週間の例)

準1級に合格したところから始めるなら、16週間を「長さに慣れる→立場を読み分ける→時間内に解く→使い切る」の4つの時期に分ける進め方があります。 単語帳は、どの時期も毎日少しずつ続けます。

週長文でやること
1〜4週目準1級の大問3 Bと1級の大問2を、時間を計らずに精読する。1文ずつ構造を取り、段落の要点を日本語で書く
5〜8週目1級用の長文問題集で大問3に取り組む。段落メモで「以前の考え」と「新しい見方」を書き分け、人物の主張を整理する
9〜12週目公開過去問を1回ずつ、大問ごとの時間を決めて解く。本文を読む時間と照合の時間を分けて記録し、解き直しで言い換えと不正解の型を書く
13〜16週目3回分をもう一度解き、21問の根拠と誤答の理由を口で説明できるかを確かめる。最後の2週は要約・英作文も含めて100分通しで解く

平日は「単語帳30分+長文1題の精読か解き直し」、週末は「時間を計って1題以上解く」のように、曜日で役割を分けると続けやすくなります。リスニングや英作文も含めた1級全体の計画は、英検1級の勉強法で紹介しています。

英検1級の長文でよくある失敗と対策

1級の長文の失敗は、英文が読めないことよりも、「誰の考えか」の取り違えと、2題目での時間切れから起こりやすくなります。

失敗のパターンなぜ起きるかどう防ぐか
通説側の記述を正解に選ぶ本文に書いてある内容なので安心してしまう段落メモで「以前の考え」と「新しい見方」を書き分ける
大問3 Bで前半の内容を忘れる800語を通して読んでから設問に戻る設問ごとに区切って読み、1問ずつ解く
背景知識で答えてしまう歴史や科学の話題に詳しい選んだ選択肢の根拠の文を本文から指せるか確認する
大問2を空所の文だけで選ぶ冒頭の空所は情報が少なく見える段落を最後まで読み、段落全体の要旨で選ぶ
一般化された選択肢を「書いていない」と切る上位語への置き換えを見慣れていない解き直しで言い換えのパターンを書き、具体例をひとことでまとめる練習をする
旧形式の問題集で時間を計る大問3が10問ある形式で練習している時間を計る練習は現在の形式の公開過去問で行う
丸つけだけで次の回へ進む1回分に時間がかかり、早く先へ進みたくなる1回分を解いたら、精読・段落メモ・解き直しを終えるまで次の回を開かない

まとめ

  • 1級の長文は大問2が6問、大問3が7問の13問で、リーディング35問の約37%を占める(2026年9月時点)
  • 2026年度第1回で比べると、長文4題の合計は準1級の約1.4倍。大問3の2題目は約830語で、3段組・2ページにわたる
  • 公開過去問3回分の大問2は、18問すべてが内容の空所で、12問が段落の1〜2文目にあった。段落全体を読んでから要旨で選ぶ
  • 大問3は設問が段落順に並び、2題目では3回とも設問のない段落が3つずつあった。設問の目印を先に確認し、区切って読む
  • 3回分では、大問3の2題目はどれも歴史の見直しの文章で、12題中8題以上で「以前の考え」と「新しい見方」の対比が軸になっていた
  • 正解の選択肢は本文を一般化・上位語で言い換えることが多く、不正解には通説・因果の追加・すり替え・逆が使われていた
  • 1題を解いたら精読・段落メモ・解き直しまで行い、教材は公開過去問3回分・長文問題集1冊・単語帳1冊に絞ってくり返す

英検専科の指導について

英検専科は、英検に特化した完全1対1の個別指導塾です。英語の授業は、代表・長延映寛(代表・英語科主任)が設計した指導法のもとで、代表が育成した講師が担当します。代表による直接指導は指名オプション(1回あたり+2,200円・税込)でご利用いただけます。英検対策の講師陣は、英検1級をはじめ、英検準1級・TOEIC850点以上などの高難度の英語資格を持つ講師で構成しています。1級の長文では、単語と文法の確認を授業に組み込みながら、本文のどの文が「以前の考え」でどの文が「新しい見方」なのか、正解の選択肢が本文をどう一般化して言い換えているのかを一つずつ説明し、使う教材を絞って同じ長文をくり返し使い切ります。

授業外の質問・添削は、学習アプリ English LABO の AI 機能で受けられ、LINE・メールでも受け付けています(回数無制限・無料)。実績は、受講開始から3ヶ月以内に次の級を受験した受講生の合格率 95%超(受講開始から3ヶ月以内に受験した回で最終合格した人の割合。3級以上は同じ回の二次試験まで合格、4級・5級は一次試験の合格。開校以来の全受講生が対象・当教室調べ)です。合格を保証するものではありません。代表は、生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞しています。1級のコース内容は英検1級の対策ページをご覧ください。

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出典・参考

この記事を書いた人

長延映寛(英検専科 代表・英語科主任)

生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞。 英検5級〜1級の完全1対1指導を行う英検専科の指導方法を設計しています。 使う教材を絞り込み、単語と文法を徹底して「わからない」をゼロにする指導が方針です。

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