はじめに
英検3級は、ライティングと面接が加わる最初の級です。ライティングは2024年度のリニューアルでEメール問題(15〜25語)が加わり、意見論述(25〜35語)と合わせて2題になりました。
初めての英作文では「何を書けばいいかわからない」と手が止まりがちですが、3級のEメール問題は答える内容が質問で決まっているので、型を覚えれば得点が安定しやすくなります。この記事では、日本英語検定協会(以下、英検協会)の問題冊子と公開資料をもとに、形式・採点・書き方・よくあるミスを整理します。英文の例はすべて英検専科が作成した練習用のもので、本番の問題ではありません。
英検3級Eメール問題とは?(形式と語数)
結論:外国人の友達から届いたEメールを読み、下線が引かれた2つの質問に答える返信を15〜25語で書く問題です。 問題冊子の指示の要点は次のとおりです。
| 指示 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | 友達からの2つの質問(下線部)に対応する内容を、自分で自由に考えて答える |
| 語数 | 解答欄に書く英文の語数の目安は15語〜25語 |
| 解答欄 | 解答欄の外に書かれたものは採点されない |
| 0点の可能性 | 解答がメールに対応していないと判断された場合、0点と採点されることがある |
準2級との違いにも注意しましょう。準2級のEメール問題は「質問に答えたうえで、下線部について自分から2つ質問する」形式(40〜50語)です。3級は質問に答えるだけで、自分から質問する必要はありません。準2級の形式は英検準2級Eメール問題の書き方で解説しています。
挨拶と締めは書かなくてよい
解答欄の上には「Hi, (友達の名前)! Thank you for your e-mail.」、下には「Best wishes,」があらかじめ印刷されています。問題冊子には「Best wishes, の後にあなたの名前を書く必要はありません」と書かれています。
- 自分で書くのは、挨拶と締めの間の本文だけ
- 15〜25語は、解答欄に書く本文の語数の目安
- Hi や Bye、自分の名前をもう一度書かなくてよい
Eメール問題の採点で気をつけることは?
結論:問題冊子に書かれている注意は「解答がメールに対応していないと判断された場合、0点と採点されることがある」「解答欄の外に書かれたものは採点されない」の2つです。 2つの質問の両方に答えることを最優先にしましょう。
- 質問への答え:2つの質問の両方に答えているか
- 単語:場面に合った単語を正しく使えているか
- 文法:語順・時制・三単現のsなどが正しいか
なお、意見論述は「内容・構成・語彙・文法」の4観点(各0〜4点・16点満点)で採点されます。英検の合否は項目応答理論によるCSEスコアで判定されるため、素点で「何点取れば合格」とは言えません。3級一次試験の合格基準はCSE 1103点(リーディング・リスニング・ライティング各550点満点)です。
Eメールの書き方|2つの質問に1文ずつ+補足1文
結論:「質問1への答え→質問2への答え→補足1文」の3文で書くと、15〜25語にちょうど収まります。 英検協会が公表している解答例も、2つの質問に1文ずつ答え、最後にひと言を添える形です。
(印刷済み)Hi, James!
(印刷済み)Thank you for your e-mail.
① 質問1への答え(1文)
② 質問2への答え(1文)
③ 補足(理由・感想など1文)
(印刷済み)Best wishes,
質問の時制に合わせて答える
3級のEメールでは、質問と同じ時制で答えることが特に大切なポイントです。最近の過去問(2026年度第1回)でも、「飛行機の中で何をしたか」「昨日何時に家に帰ったか」という過去のことを聞く質問が出ています。
| 質問の形(自作例) | 答えの形 |
|---|---|
| What did you do last Sunday? | I went to the park. (過去形) |
| What do you usually eat for breakfast? | I usually eat rice. (現在形) |
| What are you going to do this weekend? | I am going to play tennis. (未来) |
| What time did you get home? | I got home at six. (過去形) |
| Who did you go with? | I went with my sister. (過去形) |
自作の問題と解答例
例1:過去のことを聞かれる(本文21語)
友達のメール(自作):I heard you went to the zoo last Sunday. Who did you go with? And what animal did you like the best?
I went there with my family. I liked the pandas the best because they were eating bamboo. They looked very cute.
例2:予定を聞かれる(本文24語)
友達のメール(自作):Winter vacation is coming soon. What are you going to do during the vacation? And who are you going to go with?
I am going to go skiing in the mountains. I will go with my brother and my father. I am very excited about it.
例3:習慣を聞かれる(本文24語)
友達のメール(自作):What do you usually eat for breakfast? And what time do you get up on weekdays?
I usually eat rice and miso soup for breakfast. I get up at six thirty on weekdays because I have club practice before school.
太字が本番の下線部にあたる質問です。どの例も2つの質問の両方に、質問と同じ時制で答えています。
意見論述問題の書き方|考え+理由2つ
結論:QUESTIONに対して「自分の考え→理由1→理由2」を25〜35語で書きます。 問題冊子には「あなたの考えとその理由を2つ英文で書きなさい」と指示されています。
1. 考え:I like A better than B. / Yes, I do. / I think ~.
2. つなぎ:I have two reasons.
3. 理由1:First, ~.
4. 理由2:Second, ~.
練習用QUESTION(自作):Which do you like better, summer or winter?
解答例(31語):
I like summer better than winter. I have two reasons. First, I can swim in the sea with my friends. Second, summer vacation is long, so I can enjoy many activities.
- 考えは1つだけにする(両方好き、は避ける)
- 理由は2つ書く(問題冊子の指示)
- 自分の考えと矛盾する理由を書かない
よくあるミスと提出前チェックリスト
結論:3級で多い失点は「片方の質問に答えていない」「時制のずれ」「基本的な書き方のミス」です。
- 2つの質問の両方に答えている
- 答えの時制が質問の時制と合っている
- 主語のIは大文字、文の最初も大文字になっている
- 文の終わりにピリオドがある
- 三単現のsが抜けていない(He like → He likes)
- スペルミスがない(知らない単語は使わず、知っている単語で書く)
- Eメール本文が15〜25語、意見論述が25〜35語前後
- 日本語をローマ字で書くときは、説明を加えている(例:miso soup のように英語で補う)
3級ライティングの時間配分と練習法
結論:リーディング・ライティングは合わせて65分なので、Eメールに7〜8分、意見論述に12〜15分を目安に確保します。 リーディングに時間を使いすぎて書く時間がなくならないよう、先にライティングを解く方法も試してみましょう。
練習は、次の順番がおすすめです。
- 型を覚える:Eメールは「答え→答え→補足」、意見論述は「考え→理由2つ」を音読で覚える
- 時制の練習:「過去・現在・未来」の質問に1文で答える練習をくり返す
- 1題を仕上げる:公式の過去問を書き、添削を受けて書き直す
- 同じ問題をもう一度:数日後に何も見ずに書き、ミスが消えたか確認する
教材は、公式の過去問と1冊の問題集に絞り、同じ問題を正確に書けるまで繰り返す方が効果的です。いろいろな問題集に手を広げるより、1題を「質問に答えているか・単語・文法」の3つの面から仕上げる方が、使える英文が身につきやすくなります。
3級ライティングの土台は、中学1〜2年で習う単語と文法です。be動詞と一般動詞の区別、過去形、be going to などをあいまいにしたままだと、何題練習しても同じミスが残ります。わからない文法をそのままにせず、ひとつずつ解消していきましょう。単語と文法の固め方は英検の単語と文法の勉強法、3級の面接は英検3級二次試験対策で解説しています。
まとめ
- 3級ライティングはEメール(15〜25語)と意見論述(25〜35語)の2題
- Eメールは友達からの2つの質問に答える(自分から質問するのは準2級)
- 挨拶と「Best wishes,」は解答欄に印刷済み。名前も書かなくてよい
- Eメールはメールに対応していないと0点になることがある。意見論述は4観点×0〜4点=16点
- Eメールは「答え→答え→補足」の3文。質問と同じ時制で答える
- 意見論述は「考え+理由2つ」
- 教材を絞り、同じ問題を書き直して仕上げる
英検専科の指導について
英検専科は、英検に特化した完全1対1の個別指導塾です。英語の授業は、代表・長延映寛(代表・英語科主任)が設計した指導法のもとで、代表が育成した講師が担当します。代表による直接指導は指名オプション(1回あたり+2,200円・税込)でご利用いただけます。英検対策の講師陣は、英検1級をはじめ、英検準1級・TOEIC850点以上などの高難度の英語資格を持つ講師で構成しています。3級のライティングの添削では、「なぜここは過去形なのか」「なぜsが必要なのか」といった理由を説明し、書き直しにつなげます。
授業外の質問・添削は、学習アプリ English LABO の AI 機能で受けられ、LINE・メールでも受け付けています(回数無制限・無料)。実績は、受講開始から3ヶ月以内に次の級を受験した受講生の合格率 95%超(受講開始から3ヶ月以内に受験した回で最終合格した人の割合。3級以上は同じ回の二次試験まで合格、4級・5級は一次試験の合格。開校以来の全受講生が対象・当教室調べ)です。合格を保証するものではありません。代表は、生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞しています。3級の指導内容は英検3級対策ページでも紹介しています。