はじめに
英検準2級プラスのライティングは、英文要約と英作文の2題です。準2級から進む人にとっては、Eメール問題が英文要約に変わることが大きな変化になります。はじめて要約に取り組むときは、「何を残せばいいのか」「どうすれば語数に収まるのか」で迷うことがあります。この記事では、その2点を中心に手順を整理します。
この記事では、日本英語検定協会(以下、英検協会)が公開している問題冊子の指示文と採点に関する情報をもとに、準2級プラスのライティングの形式・採点・要約の手順・英作文の型・他の級との違い・練習法を整理します。試験の情報は2026年9月時点で公式サイトに掲載されているものです。英文の例はすべて英検専科が作成したもので、本番の問題ではありません。
準2級プラスという級そのものについては英検準2級プラスとはを、級全体の対策は英検準2級プラス対策ページをご覧ください。
準2級プラスのライティングの問題形式は?
結論:英文要約(25〜35語で書く)と英作文(意見と理由2つ・語数の目安50〜60語)の2題を、リーディングと合わせて85分で解きます。
| 項目 | 英文要約 | 英作文 |
|---|---|---|
| 課題 | 英文を読み、その内容を英語で要約する | 外国人の知り合いからのQUESTIONに、自分の意見と理由を書く |
| 語数 | 25〜35語で要約する(指定) | 語数の目安は50〜60語 |
| 条件(問題冊子の注意書き) | 解答が英文の要約になっていないと判断された場合は0点と採点されることがある | 理由を2つ書く。解答がQUESTIONに対応していないと判断された場合は0点と採点されることがある |
| 採点 | 内容・構成・語彙・文法の4観点×0〜4点=16点 | 下の「採点の観点」で説明 |
2026年度第1回の問題冊子で確認できた点は、次の4つです。
- 語数の書かれ方が2題で違います。 要約は「25〜35語の英語で要約し」と語数そのものが指示されているのに対し、英作文は「語数の目安は50語〜60語」と目安として示されています。この記事では、要約を「25〜35語(指定)」、英作文を「目安50〜60語」と書き分けます。
- 指示文は日本語で書かれています。 準2級プラスの問題冊子では、ライティングの指示は日本語です。
- ライティングテストの開始の合図はありません。 リーディング・ライティングの85分の中で、2題とも自分で時間を管理して書きます。
- 解答欄の外に書いたものは採点されません。
採点の観点は?
結論:英文要約は「内容・構成・語彙・文法」の4観点で、各0〜4点の16点満点と公表されています。英作文も同じ4観点を意識して書くことをおすすめしています。
英文要約については、英検協会の準2級プラス特設サイトのよくある質問で「内容、構成、語彙、文法の4つの観点で採点」「観点ごとに0〜4点の5段階で評価され、満点は16点」と説明されています。
英作文については、2026年9月時点で、準2級プラスの英作文だけを対象にした採点観点のページは確認できませんでした。一方、形式が同じ準2級の英作文(QUESTIONに意見と理由2つ・語数の目安50〜60語)は、内容・構成・語彙・文法の4観点×0〜4点=16点で採点されると公表されています。英検専科では、準2級プラスの英作文も同じ4観点を意識して練習することをおすすめしています。
準2級の英作文の採点ページに書かれている注意点
同じ形式の準2級の採点ページでは、答案を書くときの注意点として次のような例が挙げられています。準2級プラス専用の採点基準として公表されたものではありませんが、形式が同じ英作文の答案を見直すときの確認項目として参考になります。
| 公式の注意点(要旨) | 答案で意識すること |
|---|---|
| QUESTIONに答えていないと、すべての観点で0点になることがある | 1文目でQUESTIONにそのまま答える |
| 自分の意見と矛盾する理由は、理由として数えられない | Yesと書いたら、Yesの理由だけを書く |
| 英語以外の単語には説明を添える | 日本語の語を使うなら、英語で短く説明する |
| 個人の経験だけを理由にすると、説得力に欠けると判断されることがある | 理由は一般的な内容にし、経験は具体例として添える |
| 「Because it is fun.」のような不完全な文を書かない | 主語と動詞のそろった文で書く |
合格するにはライティングで何点必要?
結論:「何点取れば合格」という目安は示されていませんが、ライティングは2題で、リーディング(31問)と同じ1技能分のスコアを占めます。
- 準2級プラスの一次試験の合格基準スコアは1402(英検CSEスコア)です。
- 英検協会によると、問題数に関係なく各技能にスコアが均等に配分されています。リーディング31問とライティング2題が同じ重みです。
- スコアは統計的な手法で算出されるため、正答数から自分でスコアを計算することはできません。参考として、2016年度第1回一次試験では、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格したと紹介されています(準2級プラス新設前のデータです)。
スコアの仕組みは英検CSEスコアの仕組みと合格点で詳しく解説しています。
英文要約の書き方|5つの手順
結論:段落ごとの役割をつかみ、具体例を削り、自分の言葉に言い換えて、25〜35語に収めます。
2026年度第1回の要約の英文(公式の問題)は、「話題の紹介→よい点→問題点」の3段落で、約90語でした。英検協会が公表した同回の要約の解答例は35語です(語数はいずれも英検専科で数えたものです)。本文の3分の1ほどの長さです。
要約の5つの手順
- テーマをつかむ:第1段落を読み、「何についての話か」を日本語で1文にする
- 段落の役割を決める:各段落が「話題の紹介」「よい点」「問題点」「対策」のどれにあたるかをメモする
- 要点を1つずつ取り出す:段落ごとに、筆者が中心として伝えていることに線を引く
- 具体例を削る:For example 以下の例や細かい説明は原則として入れない
- 言い換えてつなぐ:本文の文をそのまま写さず、However や so で段落どうしの関係を示し、25〜35語に収まっているか数える
自作の練習問題と要約例
次の英文(英検専科作成・空白で区切って数えて91語)で練習してみましょう。
Many schools in Japan now let students use tablet computers in class.
Students can look up information quickly and watch videos about their lessons.
Tablets are useful because teachers can check each student's answers right
away. For example, a teacher can see which students made mistakes in a math
problem and help them.
However, some people worry about this change. Looking at a screen for a long
time may be bad for students' eyes. Also, students may spend less time writing
by hand. Schools need to set rules for using tablets.
| 段落 | 役割 | 要約で残すこと |
|---|---|---|
| 第1段落 | 話題の紹介 | 授業でタブレットを使う学校が増えている |
| 第2段落 | よい点 | 先生が生徒の答えをすぐ確認できる(数学の例は削る) |
| 第3段落 | 問題点 | 目への影響・手で書く時間の減少/ルールが必要 |
要約例(32語):
Many schools now let students use tablets in class. Tablets help teachers check
each student's work quickly. However, long screen time can hurt students' eyes
and reduce handwriting, so schools need rules.
語数は空白で区切って数えています。第2段落の数学の例は削り、「check each student's answers right away」を「check each student's work quickly」に、「spend less time writing by hand」を「reduce handwriting」に言い換えています。
言い換えは、語(useful → helpful)、句(be bad for → hurt)、構文(2文を so や because で1文にまとめる)の3つのレベルで考えます。準2級プラスの要約は語数が少ないので、1つの段落を1文にまとめる意識で書くと、3段落の内容を25〜35語に収めやすくなります。
英作文の書き方|意見+理由2つの型
結論:「意見→理由1+説明→理由2+説明→(まとめ)」の型で書くと、目安の50〜60語に収まりやすくなります。
英検協会が公表した2026年度第1回の英作文の解答例は、Yes の立場を示したあと、First と Second で理由を2つ述べ、それぞれに説明を1文ずつ添える構成でした(英検専科で数えたところ57語)。
英作文のテンプレート
【意見】 I think ~. / I do not think ~.(QUESTIONの言葉を使って答える)
【理由1】First, ~. + 説明や具体例(1文程度)
【理由2】Second, ~. + 説明や具体例(1文程度)
【まとめ】For these reasons, ~.(語数に余裕があれば)
語数配分の目安は、意見10語前後・理由1が20語前後・理由2が20語前後で、ここまでで50語前後になります。語数に余裕があれば、まとめを1文足します(英検専科の目安で、公式の配分ではありません)。
自作の解答例(57語)
練習用QUESTION(英検専科作成):Do you think more people will work from home in the future?
I think more people will work from home in the future. First, working from home
saves time. Workers do not need to take crowded trains, so they have more time
for their families. Second, online tools are getting better. Many companies can
now hold meetings online easily. For these reasons, working from home will
become more common.
意見の文でQUESTIONの言葉(work from home in the future)をそのまま使い、理由ごとに「なぜそう言えるのか」を1文ずつ足しています。1つ目の理由は「時間」、2つ目は「技術」と、別々の切り口にしているのもポイントです。理由に迷ったときは、「時間・便利さ」「お金」「健康・安全」「環境」「人とのつながり」「学び・経験」といった切り口から2つ選ぶと、重なりを防ぎやすくなります。
2級・準2級との違いは?
結論:要約は2級と同じ種類の問題を短い語数で、英作文は準2級と同じ形式で出題されます。
| 項目 | 準2級 | 準2級プラス | 2級 |
|---|---|---|---|
| 1題目 | Eメール(語数の目安40〜50語) | 英文要約(25〜35語・指定) | 英文要約(45〜55語・指定) |
| 2題目 | 英作文(語数の目安50〜60語) | 英作文(語数の目安50〜60語) | 英作文(語数の目安80〜100語) |
| 英作文の問いの形 | QUESTION・理由2つ | QUESTION・理由2つ | TOPIC+POINTS(参考の観点)・理由2つ |
| リーディング・ライティングの時間 | 80分 | 85分 | 85分 |
※語数は、2026年度第1回の各級の問題冊子に記載された指示によります。
- 準2級から見ると:英作文は同じ形式なので、準2級で身につけた「意見+理由2つ」の型をそのまま使えます。新しく練習が必要なのは要約です。準2級のEメール問題の書き方は英検準2級Eメール問題の書き方で解説しています。
- 2級から見ると:要約の語数は2級の45〜55語に対して25〜35語、英作文は2級の目安80〜100語に対して目安50〜60語です。2級の書き方は英検2級ライティングの書き方で紹介しています。
提出前チェックリスト
結論:提出前に「指示どおりか」「理由が意見と合っているか」「基本文法」の3点を確認します。
- 要約に自分の意見や本文にない情報を入れていない
- 要約は25〜35語(指定)に収まっている
- 英作文の1文目がQUESTIONへの答えになっている
- 英作文の理由が2つで、どちらも意見と矛盾していない
- 理由ごとに説明や具体例がある(文の数に決まりはなく、1文程度は英検専科の目安)
- 英作文は目安の50〜60語前後
- 三単現のs・時制・冠詞・複数形・スペルを確認した
準2級プラスのライティングはどう練習する?
結論:「書く→添削を受ける→同じ問題で書き直す」を1セットにして、続けることをおすすめしています。 本数は試験日までの期間や習熟度に合わせて調整します(英検専科では週2〜3本を一つの目安にしています)。
時間配分の目安
リーディング・ライティングは合わせて85分です。英検専科では、ライティング2題に合計25〜30分を確保する配分を目安にしています(公式の配分ではありません)。
| パート | 時間の目安 |
|---|---|
| 英文要約 | 10〜12分(読む・メモ4分、書く6〜7分、数える1分) |
| 英作文 | 15〜18分(構成メモ3分、書く10〜12分、見直し2〜3分) |
書き直しまでを1セットにする
- 時間を計って書く
- 上のチェックリストで自分で確認する
- 添削を受け、指摘を「内容」「構成」「語彙」「文法」に分けて記録する
- 同じ問題でもう一度書き直す
- 書き直した答案を音読し、使えた表現をノートに写す
英検専科では、授業外の質問・添削は、学習アプリ English LABO の AI 機能でいつでも受けられ、LINE・メールでも受け付けています(回数無制限・無料)。書いたその日のうちに添削を受けると、指摘を次の答案に生かしやすくなります。
教材は過去問と1冊に絞る
英検協会の準2級プラスのページでは、過去の問題冊子と解答が公開されており、解答にはライティングの解答例も載っています。教材は公式の過去問と対策問題集1冊に絞り、同じ問題を書き直して仕上げることをおすすめしています。教材の絞り方は英検の教材は絞って使い切る、過去問の使い方は英検の過去問の使い方で紹介しています。
面接の練習にもつなげる
「意見を述べてから理由を添える」という考え方は、二次試験のNo.3・No.4で意見を答えるときにも役立ちます(面接では理由の数や文の数は決められていません)。書いた理由を声に出す練習は面接の準備にもなります。面接の流れは英検準2級プラスの面接対策をご覧ください。
まとめ
- 準2級プラスのライティングは、英文要約(25〜35語・指定)と英作文(語数の目安50〜60語)の2題(2026年9月時点)
- 要約は内容・構成・語彙・文法の4観点×0〜4点=16点。英作文も同じ4観点を意識して書く
- 要約は段落の役割をつかみ、具体例を削り、言い換えてつなぐ
- 英作文は意見→理由1+説明→理由2+説明の型。理由は意見と矛盾させない
- 「書く→添削→書き直す」を1セットにして練習する
よくある質問
Q. 要約の25〜35語や英作文の目安50〜60語から外れると?
語数が外れた場合の具体的な扱いは、公式サイトの公開情報では確認できなかったため、ここでは断定しません。要約は「25〜35語の英語で要約し」と指示され、英作文は「語数の目安は50語〜60語」と示されています。どちらも範囲内に収めることを前提に練習してください。
Q. 要約で本文の単語をそのまま使ってもいいですか?
テーマを表す語(tablet、gardening など)は、そのまま使ってかまいません。言い換えたいのは、文の組み立てや一般的な語句です。本文の文をそのまま抜き出してつなぐのは避けましょう。
Q. 準2級に合格したばかりですが、準2級プラスのライティングは難しいですか?
英作文は準2級と同じ形式なので、準2級の書き方を土台にできます。新しい課題は要約です。まずは自作や過去問の短い英文で、段落ごとの要点を日本語でメモする練習から始めると取り組みやすくなります。
英検専科の指導について
英検専科は、完全1対1の英検専門の個別指導教室で、授業はオンラインで全国から受講できます(オンライン授業について)。準2級プラスのライティングでは、答案ごとに「なぜこの具体例は要約から削るのか」「なぜこの理由では説明が足りないのか」を明快に説明し、書き直しまで一緒に仕上げます。試験日から逆算して練習の本数を計画し、使う教材を過去問と答案に絞って、単語と文法の土台から「わからない」を一つずつ解消していきます。
代表は、生徒2,000名超・講師200名以上が在籍する大手個別指導塾で、年間MVP・月間MVP・成績アップMVPを複数回連続で受賞しています。準2級プラスの指導内容は英検準2級プラス対策ページでも紹介しています。
出典・参考
- 準2級プラスの過去問・試験内容|公益財団法人 日本英語検定協会
- 準2級プラスの試験内容|公益財団法人 日本英語検定協会
- 準2級プラス特設サイト(よくあるご質問)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 準2級プラス 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 準2級プラス 解答(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 準2級 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 2026年度第1回 2級 一次試験 問題冊子(PDF)|公益財団法人 日本英語検定協会
- ライティングテスト(英作文)の採点に関する観点および注意点(準2級)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 英検CSEスコアとは(各級の合格基準スコア)|公益財団法人 日本英語検定協会
- 英検CSEスコアでの合否判定方法について|公益財団法人 日本英語検定協会